栗東トレーニング・センター競走馬診療所にて入院加療中であったアドマイヤキッス号(牝5歳 栗東・松田 博資厩舎)は、3月4日(火)に疾病を発症したため、安楽死の処置が取られましたのでお知らせいたします。
【病 名】
右第3中手骨開放骨折
※ 同馬は、2月26日(火)の調教中、右第3中手骨々折を発症し、翌27日(水)栗東トレーニング・センター競走馬診療所で手術を受けました。その後、入院加療中の3月4日(火)に新たな骨折を発症したため、安楽死の処置が取られました。
(JRAのニュースより)
http://www.jra.go.jp/news/200803/030506.html
万全を尽くしながらも助けられなかったって例ですね。
この発表だとわかりませんが、どうやら入院中に疝痛(せんつう=いわゆる腹痛)を起こしたらしいです。
疝痛を起こすと、ほとんどの馬は七転八倒するらしく、アドマイヤキッスも馬房内で暴れて骨折してしまったんですね。
疝痛を起こす理由はいろいろあるらしいんですが、腸がねじれて(腸捻転)痛む場合、ストレスによる腹痛など…アドマイヤキッスの場合は入院で馬房が変わってストレスを感じたのかもしれません。
疝痛も適切に治療すれば助かる例は多い?らしい、ただ、とても痛がって暴れている場合、まず馬に近づけないのかもしれません。馬は400〜500Kgの体重があるし、防弾ガラスを蹴り破れる脚力があるんだそうで、下手に近づいたら人も危ないんで。
トレセン内の入院馬房ってどんなとこなんでしょうねーー
骨折でも治せる骨折と治せない骨折があるようで、場所で言えば上のほう(肩や大腿)、折り方で言えば複雑骨折や開放骨折は難しいらしいです。実際は手術だけならいくらでもできるまで進歩してるようなんですが、馬の場合は術後の管理が難しいみたいで。
アドマイヤキッスの場合、最初の骨折は手術できたが、2回目の骨折は開放骨折で手術不能と判断されたみたいですね。
アメリカにBarbaroって馬がいました。
バルバロと読んでるが、実際はバーバロが近いらしいんですけど、日本にもバルバロという登録名の馬がいて紛らわしいんで、Barbaroと書きます。
Barbaroはレースで骨折し、治療したが、結局予後不良になったそうです。粉砕骨折で骨がバラバラになっており、スクリューやプレートをたくさん入れて、何回も手術したとか。
日本でも、もしディープインパクトが骨折したら、こういう治療になったんじゃないでしょうか?そんな感じで想像してもらえれば近いと思います。
日本では馬と言えば競馬になるそうです。
馬術競技も本当は専用の種類があるようなんですが、それはそれで高いんですね。
で、競馬を引退した(でもあんまり成績を残せなかった)馬が乗馬用に譲渡されたりして、結局は馬=競馬ってことらしいんです。
牧場で移動手段に馬を使ったりしないですもんね。
欧米はもっと馬が身近にいるそうなんですよね。
競馬の馬は『経済動物』ですから、利益が出なくなれば処分されます。
畜産牧場で牛とか豚を売るのにためらいがないのと同じなんでしょう。
最近は競走馬の人気とともに、多少ペット化してるけど、馬産地では基本そうじゃないんですね。
そのへんは馬主もだいたい同じで、基本的にはダメになった馬は処分されます。馬の治療では、場合によっては人間以上に治療費がかかるし、治ってもケガする前と同じぐらい走れるとは限りません。
つまり、高い治療費を払う金銭的見返りが無い場合がほとんどです。
Barbaroの場合、普通なら予後不良になるかなり重度の骨折だったんだけれども、種牡馬にするために治療が試みられ、結局は蹄葉炎で安楽死になりました。
この予後不良っていう遠まわしな言葉、可哀想っていう人もいるし、馬にとってはよかったっていう人もいます。
一部の成績を残せた馬は別として、競馬を引退した馬の末路は悲惨な場合もあるらしいんですよね。どう悲惨なのかはよく知らないんですけど。年取ってもずっと乗馬で人を乗せたり。よく小さい牧場とかで子供を乗せて千円とかとってるとこあるじゃないですか。そんなん?
それでも、きちんと世話してるところはまだしも、見た目もボロボロだったり。
そんなのよりは、いっそパタッと死んだほうが幸せかもしんないっすよね。
日本でも過去に、ダメじゃないか?と言われた馬の治療があったそうで、興味がある人は「テンポイント」で検索してみてください。
この馬も骨折したんですけど、やっぱり最後は蹄葉炎になっちゃったみたいです。
馬って、基本、走って逃げる動物なんで走ることを中心に進化してるそうなんですね。
なんで、心臓も大きくて、体じゅうに血液を送るために蹄(ひづめ)もポンプのような役割があるとか聞きました。
歩くことで血が中心のほうに戻るから、人間のように足の血流が悪くて冷え性になったり、ってことはないんですねーー便利。
でも、蹄がポンプだとしたら、蹄が使えなくなったらどうなるか。
全身の血流にも問題がでるけど、蹄の血流も悪くなっちゃうわけです。
病気だからって寝てるわけにもいかないんですね。
実際のところ、蹄葉炎の詳しい原因はわかっていないようで、どうしたら防げるかもはっきりとはわかってないみたいです。
ただ、骨折などで他の足に負担がかかると、負担がかかった足が蹄葉炎になるらしいです。
人間のようにギプスして寝てることができない、馬っていう動物。
テンポイントの骨折は66.5kgという斤量のせいとも言われてるようで、人災扱いですか…そう思ったら可哀想ですよね。
テンポイントで日本の治療技術が進歩したそうですが
Barbaroでアメリカの治療技術がさらに進歩したみたいです。
いろんな人がいろんなことを書いてるので、興味がある方は検索してみてください。



